金運アップの縁起物として知られる「熊手」。
その意味や選び方、飾り方を正しく知っておくことで、より大きな運を引き寄せることができます。
飾って一年が過ぎると気になるのが、「古い熊手の処分や返納の方法」。
さらに、新しい年を迎える前に、金運をより高める飾り方のコツも知っておきたいところです。
この記事では、熊手の正しい扱い方から、運を育てていくための実践ポイントまでをわかりやすく紹介します。
熊手を飾って金運UP!その魅力と基本知識
熊手とは?その意味と由来を解説
熊手とは、落ち葉などをかき集める農具を模した縁起物です。
その形から「運をかき集める」「福をかき寄せる」とされ、古くから商売繁盛や金運上昇のお守りとして親しまれてきました。
なぜ熊手が縁起物として広まったのかというと、江戸時代にまでさかのぼります。
当時、浅草の「酉の市」で農具として売られていた熊手に、商人たちが「これで福をかき集めよう」と願いを込めたことが始まりです。
現在では、竹製の熊手に小判や招き猫、大判などの飾りがついた豪華なものも多く、見ているだけで明るい気持ちになります。
「金運を呼ぶアイテム」として、家庭でもオフィスでも飾る人が増えています。
金運を招く縁起物としての熊手の役割
熊手の主な役割は次の3つです。
- 金運をかき集める
- 商売繁盛を願う
- 家庭円満や福を呼び込む
つまり、熊手は「福を集め、悪い運を払い、良いご縁を呼ぶ」象徴なのです。
特に金運に関しては、熊手の飾り方や置く場所によって効果が変わるとも言われます。
玄関やリビングなど、人の出入りが多い場所に飾ることで、外から良い運を呼び込みやすくなります。
飾るだけで空気が少し明るくなるような、不思議な力が熊手にはあるといわれます。
毎年の酉の市での熊手の重要性
熊手を新しく迎えるのに欠かせないのが「酉の市(とりのいち)」です。
毎年11月、全国の鷲神社や大鳥神社で開かれ、商売人や家庭の主婦まで多くの人で賑わいます。
この酉の市では、前年の熊手を神社に納め、新しい熊手を授かるのが習わしです。
「前年の福を手放し、新しい福を呼び込む」――その循環が金運を保つ秘訣とされています。
また、熊手を買うときには「値切る」のも縁起のひとつ。
交渉が成立したあとに威勢よく「三本締め」をしてもらうことで、より大きな運を呼び込むといわれています。
熊手の飾り方:基本技術
熊手を飾る方角とその意味
熊手を飾る方角は、実はとても大切です。
おすすめは「南」または「東向き」。
理由は、南は「発展運」、東は「金運・商売運」を象徴する方角だからです。
特に朝日が入る東向きの場所に飾ると、熊手の明るいエネルギーがより高まるといわれています。
方角を意識するだけで、運の流れが変わると感じる人も多いもの。
少しでも気持ちよく見える位置を選び、毎朝その熊手を見て一日の始まりを迎えるのもおすすめです。
玄関に熊手を飾る際の注意点
熊手を飾るなら、まず候補に挙がるのが玄関。
ただし、置き方には注意が必要です。
- 玄関ドアの正面は避ける(気がぶつかるため)
- 少し高い位置に飾る(福を見下ろさないように)
- ほこりをこまめに払う(運気が滞らないように)
特に高さは大切で、目線より少し上に飾ると「上を向く運」を招くといわれます。
また、熊手の正面が外を向くように置くと、「外から福を集める」という意味になります。
出入りのたびに、軽く手を合わせると気持ちも整いますよ。
壁やマンションでのおすすめの固定方法
マンションや壁面に熊手を飾る場合は、「安全で、見栄えの良い方法」を選ぶのがポイントです。
おすすめの固定方法は以下の通りです。
- 壁掛けフック(粘着タイプ)を使う
- S字フック+ひもで吊るす
- 飾り棚や壁の上部に立てかける
特に賃貸マンションでは、壁に穴をあけずに飾る工夫が大切です。
100円ショップなどで買えるフックやワイヤーを使えば、気軽に設置できます。
100均で買えるおしゃれな熊手
最近では、100円ショップでも可愛らしい熊手が手に入ります。
小ぶりながらも金色の小判や鶴、だるまなどのモチーフがしっかりと施され、インテリア感覚で楽しめるのが魅力。
たとえば、
- 玄関の棚にミニ熊手を置く
- デスクに小型の熊手を飾る
- 正月飾りの一部としてアレンジする
といった工夫も人気です。
大きな熊手を購入するのは少しハードルが高いという方も、まずは100均のミニサイズから始めるのがおすすめです。
気軽に運を呼び込む一歩として、手のひらサイズの熊手を飾ってみるのもいいですね。
熊手の種類と選び方
商売繁盛に良い熊手の選び方
熊手を選ぶときのポイントは、「願いに合ったモチーフ」を選ぶことです。
なぜなら、熊手には飾られている小物ひとつひとつに意味があるからです。
たとえば、
- 小判や大判:金運・財運の象徴
- 招き猫:商売繁盛・お客様を呼ぶ
- 鶴や亀:長寿・安定
- 稲穂:豊かさや実りを意味
このように、熊手は願いの方向性によって最適なデザインが変わります。
商売をしている方なら、招き猫や打ち出の小槌が多い熊手がおすすめ。
家庭運や健康運を重視するなら、鶴亀や松竹梅のモチーフがよいでしょう。
「見た目の華やかさ」も大切ですが、願いを込めやすいデザインを選ぶことが、福を呼び込む第一歩になります。
抱える熊手とタイプごとの特徴
熊手には、主に「壁掛け型」と「抱える型(手持ち型)」の2種類があります。
それぞれに良さがあり、飾る場所や目的に合わせて選ぶのがおすすめです。
壁掛け型:軽くて飾りやすく、家庭用やオフィス向き。省スペースで扱いやすいのが特徴です。
抱える型(手持ち型):酉の市などで商人が抱える大きな熊手。より本格的で迫力があり、強い福を呼び込むといわれています。
抱える熊手は「一気に運をかき集める」象徴。
一方の壁掛け型は「身近な場所に福を留める」意味を持ちます。
もし初めての熊手なら、まずは小ぶりな壁掛け型から始め、毎年少しずつ大きくしていくのもよい流れです。
サイズや価格の違い、どれを選ぶ?
熊手は、手のひらサイズのものから腕いっぱいの大きさまで、実にさまざまです。
価格も数百円から数万円までと幅広く、どれを選べばいいか迷う人も多いでしょう。
選ぶ目安は次の3つです。
- 初心者や家庭用なら:20〜30cm程度、1,000円〜3,000円前後
- 小規模店舗や個人事業主なら:50cm前後、5,000円〜1万円程度
- 商売が軌道に乗った方は:1m以上、1万円〜数万円
毎年少しずつ大きな熊手に変えていくのが、縁起の良い習慣とされています。
「前年より一歩成長した」という象徴にもなるからです。
無理をせず、自分に合ったサイズと価格を選ぶこと。
その心構えこそが、熊手のご利益を自然に引き寄せるコツです。
熊手を飾る際の具体的方法とコツ
熊手の飾り方:縦置きと斜め置きの違い
熊手は、置き方によって印象も運気の流れも変わります。
主な飾り方には「縦置き」と「斜め置き」の2種類があります。
縦置き:正面から堂々と見せるスタイル。
運を真正面から受け止めたい方や、店の入り口などにおすすめです。
斜め置き:少し角度をつけて飾るスタイル。
柔らかい印象を与え、空間になじみやすくなります。特に家庭向き。
なぜ斜め置きが好まれるかというと、風水的に「気の流れをやわらげる」効果があるためです。
玄関やリビングなど、空気の通り道に沿うように飾ると、福が自然に巡ってくるといわれています。
自宅に合った熊手の位置を考える
熊手を飾る位置を決めるときは、「毎日目に入る場所」を意識しましょう。
運気アップの秘訣は、“意識して見ること”にあります。
おすすめの飾り場所は次の通りです。
- 玄関:外から福を呼び込みたいとき
- リビング:家庭円満や良縁を願うとき
- 書斎・デスク上:仕事運・集中力を高めたいとき
マンションの場合は、玄関横の壁や飾り棚の上が好位置です。
高すぎず、目線より少し上に飾ると「見上げる運気」が生まれます。
また、熊手の正面を自分に向けるのではなく、入り口や窓の方へ向けると「福を呼び込む向き」になります。
小さな配置の工夫ひとつで、空間のエネルギーがぐっと変わるものです。
お気に入りの熊手が、毎日の暮らしを少し明るく照らしてくれる――そんな感覚を大切にしたいですね。
熊手の処分とその流れ
熊手の処分方法と注意点
熊手は、1年間の「福を集める役目」を果たしたあと、丁寧に感謝を込めて処分するのが基本です。
なぜなら、熊手は単なる飾りではなく、「神様のご加護を宿す縁起物」だからです。
最も一般的な処分方法は、購入した神社や近くの神社に返納することです。
酉の市の時期に、古い熊手を「納め所」や「古札納所」に持参すれば、お焚き上げをしてもらえます。
注意点としては、
- 可燃ゴミとして捨てないこと
- 自宅で燃やさないこと
- 感謝の気持ちを持って納めること
もし遠方で返納が難しい場合は、塩をふって清め、白い紙に包んでから処分する方法もあります。
大切なのは、「ありがとう」の気持ちを添えること。
その気持ちこそが、翌年の新しい福を招く土台になります。
熊手を返納する際の考慮点
熊手を返納する際は、「どこに」「いつ」「どんな形で」納めるかを意識するとよいでしょう。
おすすめのタイミングは、次の年の酉の市や年末年始。
神社によっては年中受け付けているところもありますが、酉の市の時期に納めると、古い熊手の役目を正式に終え、新しい福を迎える流れが自然に整います。
また、熊手を納める際には、
直接手渡す場合は両手で丁寧に、他の古札と混ぜず、袋から出して、「今年もありがとうございました」と心の中で伝えて納める、こと。
この小さな動作が、神様への敬意となり、次のご縁を呼びます。
処分しない際の長期的なご利益の期待
「お気に入りだから処分できない」「まだ新しいから飾っておきたい」――そんな方も多いでしょう。
実は、熊手をそのまま飾り続けても問題はありません。
ただし、飾る期間が長くなるほど「感謝とお手入れ」が重要になります。
ほこりを払い、月に一度は手を合わせる。
そんな心がけを続けることで、熊手の持つ「福を集める力」が持続するといわれています。
また、年ごとに新しい熊手を迎え、古い熊手は玄関やリビングの「守り神」として飾るのも良い方法です。
それぞれの熊手に積み重ねた願いや努力が、自然と運気を底上げしてくれます。
長く大切にするほど、熊手は“自分だけの福”を育ててくれる存在になるのです。
金運をさらにアップさせるためにできること
神棚やおかめを併用した開運法
熊手のご利益をさらに高めたいなら、「神棚」や「おかめ(お多福)」と組み合わせるのもおすすめです。
なぜなら、これらは熊手の“運を広げるサポート役”だからです。
神棚に熊手を飾る場合は、神札やお守りと一緒に並べず、少し下の位置に置くのが良いとされます。
神様の福を受け止める「受け皿」としての意味を持つからです。
また、「おかめ」は笑顔と福を呼ぶ象徴。
熊手の横におかめの面を飾ることで、空間の雰囲気が一気に明るくなり、金運も自然に流れ込むといわれています。
笑顔の神様を身近に感じながら、毎日を過ごすことで、心にも余裕が生まれますね。
運気を左右する方角と運用法
熊手を飾る方角は、金運アップのカギを握ります。
最も良いとされるのは「東」または「南向き」。
東向き:朝日のエネルギーを受け取り、発展運と金運を高める
南向き:名誉運や人気運を呼び、仕事のチャンスを広げる
この2方向は、陽の気が入りやすく、運が活性化しやすいとされています。
ただし、家の構造や光の入り方にもよるため、実際には「自分が気持ちよく感じる位置」が一番です。
また、熊手の向きを時々変える「運気の入れ替え」もおすすめ。
季節の変わり目などに少し角度を変えるだけで、空気がリセットされ、福が再び巡りやすくなります。
浅草や鷲神社での特別な祈願のすすめ
金運をさらに引き上げたい方には、浅草や鷲神社での「熊手祈願」がおすすめです。
特に浅草の鷲神社(おおとりじんじゃ)は、酉の市発祥の地として知られ、多くの商人が訪れる聖地です。
参拝の際は、
1. 鳥居をくぐる前に軽く一礼
2. 手水で身を清める
3. 「心を込めて感謝と願いを伝える」
この3つを丁寧に行うことで、より深いご利益を受け取ることができます。
また、社務所では「金運上昇」「商売繁盛」の特別祈願を受けることも可能。
熊手を授与してもらったあと、神職の方に清めてもらうことで、その年の運気をしっかりとチャージできます。
東京以外にも、各地の鷲神社や大鳥神社で同様の祈願が行われています。
年に一度、自分の努力を神様に報告し、感謝を込めて新しい熊手を迎える――そんな穏やかな時間が、金運をさらに輝かせてくれるでしょう。
まとめ
熊手は、福を呼び込み、金運を育てる頼もしい縁起物です。
感謝を込めて丁寧に扱い、新しい年には気持ち新たに福を迎える――その積み重ねが、豊かな流れを生み出します。
神棚やおかめを添えて笑顔のある空間をつくり、日々の暮らしの中で運気を自然に育てていきたいですね。

